みはらびと interview 吉村公孝さん

特集

夢や希望に満ちた若き起業家たちを応援したい、という大人がいる。
地方だからって引っ込み思案になったり、限界を感じなくていいよ!
そんな風にビジネスの道筋に光を当ててくれる人、それが吉村公孝氏だ。
『目標が曖昧で、スキルが無いし、勇気もない』
そんな若者の気持ちも理解してくれるのが吉村さん。なぜなら彼自身も三原に住んでいた頃は、やはり地方や自分に劣等感を持っていた普通の若者だったから。

学生時代

吉村『中学高校と三原で過ごしました。特に夢や目標もなく、成績優秀だったわけでもなく、東京に行ったこともない普通の学生でした。だから、三原の(地方の)若者の劣等感みたいなものはよくわかります。広島市内に遊びに行くのすら、都会だからって緊張してましたから(笑)』

部活でバスケに明け暮れていた吉村さんでしたが、何か漠然と『みんなとおんなじはイヤだな』という気持ちはありました。ただ、それを将来に結びつけることはこの当時はまだ出来ていなかったそうです。

吉村さんが自分の人生や将来について真剣に考え始めたのは、岡山での大学生時代。普通に大学を卒業して就職して…と思っていたこの頃にバブルが崩壊したのです。それまでの就職の仕方、働き方が当たり前ではなくなり危機感を覚えた吉村さんは、このままでいいのか? どう生きるべきか? と考えていくうちに起業や創業を少しずつ意識するようになったそうです。

起業家の目覚め

吉村『バブルが弾けたことによってそれまでのベーシックだった生き方・考え方がリセットされたんです。コロナで就職活動が一変してしまった今の学生たちともリンクする話ですよね。その当時、僕はアルバイトなどを通じて、自らの腕で稼いでる人たちと出会い、かっこいいなと思ったんです。会社に依存するんじゃなく、自分で自立して食ってかなきゃいけない、と強く思いました。もともと、どこか決められたレールの上をただ進むことに抵抗を感じる性格だったことも、このような気持ちになる要因だったとは思いますが。』

自分で事業をやるのがいちばん自己成長につながると思うようになったのが大学3年の頃。ただこの時点ではまだ、具体的にどんな職種や業種で?というのはなくて、まずは就職して社会に出て起業するチャンスを探そうと考えたそうです。その後、吉村さんは23歳で独立し、27歳で法人化、さらに48歳になった2021年にはご自身の会社が東京証券取引所マザーズに上場するまでになりました。

『起業してここまでやってこれた要因の一つは、願えば叶う、と言うか、目標を高く持ってきたことですかね。もちろんすぐに達成できるとは思っていませんでしたが、目線が高かったんです。だから目線が高い人たちにどんどん会っていったんです。そういった志の高い人たちとの繋がりが、高い目標に対してブレずにいさせてくれたんだと思うんです』

三原との関わり

三原市では、2021年8月から三原で起業したい人や市内企業で社内ベンチャーを目指す人に向けたスキルアップと支援のための講座『スタートアップ創出シティカレッジ』が始まり、起業家として、またEO Setouchi初代会長として吉村さんも関わっています。

『僕が居た30年前の三原と比べると、やはり地方都市の問題、少子高齢化が進んでいるのは感じます。でもそんな中でもこのスタートアップシティカレッジで、三原で起業するぞという意気込みのある若者が思った以上にいらっしゃることを頼もしく思いました。僕が創業から会社を大きくしていった経験は、これからビジネスを立ち上げる人の役にきっと立てると思います。三原に住む人たちと、僕らのような外に出て外から見ることのできる人たちが交流し、良質な化学反応を起こせたらいいなと期待しています。』

爽やかで若々しく気さくな人柄の吉村さん。けれど三原から東京に出て、切磋琢磨しながら企業と業界を大きく成長させてきた自信が、見ている人たちに大きな勇気を与えてくれる。きっと貴重な経験から得た様々なノウハウやアドバイスを力強く提供してくださる人物なのでしょう。

仕事上で心がけていることをひとつ教えてください

『いろいろあるんですが….異業種や異なる国や地域、違う世代の人たちから学ぶようにしています。例えば全く違う業種のやり方を試せないか?とか、結構考えてます。ひらめきとかアイデアって、そう言うところからの方が、生まれやすい気がするんですよね』

最後に、これからの三原について思うところをお聞きした。

『新しいことを何か始めないと、街は活性化しないし衰退するばかりです。若い人たちはやりたいことを見つけて小さなビジネスでもいいから挑戦してほしい。僕が三原に居た頃と違って、今はITが進化し、誰でも簡単にたくさんの情報を手に入れられるし、世界へ情報発信できる。トライするハードルは低くなっているはずです。
そして、三原は海も自然も豊かだし、美味しいものもたくさんあり、住みやすい環境が揃っている。だから地域の魅力を活かしたビジネスをする人が増えて、その結果、三原に行きたいな、住みたいよねと思ってもらえる街になってほしい。三原にはその可能性がおおいにあると思います』

吉村公孝さん
1972年10月19日生まれ 三原市出身
ベイシス株式会社 代表取締役社長
一般社団法人EO Setouchi 初代会長
趣味 ゴルフ カープ F1 お酒

START UP CITY COLLEGE
三原で起業したい人、市内企業で社内ベンチャーを目指す人など、三原の『動き出す』を後押しする三原市主催の講座。
『県立広島大学HBMSによる理論』と『EO Setouchi等の起業家等による実践』及び公的機関による開発実証やテスト
マーケティングなどの支援などを、豊富な講師陣や団体を交えて行う。2021年8月から9回のカリキュラムを随時実施中。

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